[Type in Your HEART] 第1話「窓と鼠と板と文字」

この世界には文字が存在する・・・ 言葉という人間に必要なものがどこにいってもあるように、 この世界もそうなのだ。 見えるはずだ・・・窓の向こうには何がある? 鳥や飛行機か? いやいや、ちがう、その窓じゃない、 今、君が目にしているこの事実こそ窓そのものだ。 窓そのものは見ることが出来ない。 しかし窓の向こう側、つまり反対側、対照的な位置が見えるはずだ。 今、文字が読みにくいからと窓を下にさげた人がいた。 それが誰だか、俺にもわからない。 ただ、いえることは窓と鼠は離れることを嫌がる親友同士だということ。 おっと、話題が脱線してしまった。 これは文字の話。 最初に窓があって、鼠がいて、それから文字ができた。 そしてその文字はどこへ書こう・・・紙にでも書いておこうか、 いや、軽すぎて風に飛ばされてしまう。 そうだ、板を建てよう。 そこで賢人達は張り紙の出来るコルク製の板を建てた。 これはその板から始まる物語・・・ 「・・・は、面白かったですね(笑)と・・・さて、 これでいいかな、かきこっと。」 私は今まで相互張ってた小説友達のサイトの小説を楽しんでいた。 「やば、もう1時?!寝なきゃ・・・あした母さんに怒られる・・・」 毎朝、といっても学校がある日は6時に起きている。 学校が無い日の前日はもちろん思いっきり夜更かしして、 土日は寝ている。 しかし、そうもいかないこともたまにある。 なんでかわからないけど眠れない・・・ どうしてだろう。 いつも彼の書き込みがあった日はよく寝付けない。 すごい激しい。 耳でも聞き取れるくらいに激しい心音が聞こえる。 心臓が動いてるってのは生きている証拠だ。 でも最近は脳死というのを知った。 とりあえず私は生きていることを確認して、 生きている以上に心臓が動くのを考えた。 いくら人の中枢だからって、 働きすぎではないのかな?なんて思う。 休み休みやってたら、なんて危ないこと考えられないけど、 もう少し、いつもどおり静かにしててくれないか、って思う。 とりあえずベッドに仰向けに寝た。 そのとき一瞬、彼の顔が見えて、息が止まって、 時間が止まった。 彼は学校が同じで顔も知っている。 私のサイトに本性を隠して来ている彼は、 やさしいひとだけど、私がここまでおかしくなるほど いいひとだったっけ? 彼の顔を妄想か幻覚だと理解した時こそ、 心臓が落ち着くときになる。 なんだよ、しけてるんじゃない? さっきまでの勢いは? って、さっきまで静かにしてくれって頼み込んだのは誰よ・・・ はぁ、終わってみるといいものだったと気づくことってあるのよね。 失ってはじめて気づく愛?いや、私の場合はまだそこまで行ってないけど・・・ まぁ、今日はもう遅いし、寝るか・・・ 「・・・はぁ、何やってんだ俺、まるでストーカーだな・・・」 自分に失望感さえ沸いてくる。 「くそ〜、なんでいつもまっすぐな俺が こういうことになるとホの字なんだよ・・・トホホ」 レモさん(98レモネード♀の略)のブログ毎日見ている俺は異常だ。 ある意味まっすぐだ。 「お、いけね、もう1時じゃん!!」 それにしても気持ちが落ち着かない。 なんで? いや、わかってるさ、理由ぐらい。 自分のことだもんな。 レモさんは、気になる男がいるんだ。 もう俺は傍観者でしかない、 もうリングに上がる自信も無い。 やさしい人です、なんて書かれたもんだからな、 俺はやさしくないな、主観的にはね。 もし俺がその彼だったとしたらどうだ? 仮説というものは「もし〜なら」と、ありえないことから 考えていくことだと聞いたことがある。 もし俺が彼女のいう男なら、 彼女にしてみりゃ俺はやさしいんだろう。 だけどいつ彼女にやさしくした? 転校してきた日、馴染めそうに無いから 突破口をひらいたぐらいじゃないか。 そりゃ俺がやらなきゃ誰かしらやってただろう、 と、言うわけで、俺はリングに上がって闘う資格さえ与えられない。 いや、自分が怖がってるだけだ。 リング上にいるライトの逆光で陰る対戦相手の顔に脅えているんだ。 知らない奴ならいい、俺はまっすぐだし、 ズタボロにやられるまで可能性を信じるからな、 だけどもし知ってる奴、ダチとかならどうする? 真正面から顔をみて闘えるか? 俺は出来ない。 そんなこと俺には出来ないな。 日本人は自分のことを見下してへりくだった敬語を使ったりする。 うまく説明できないけど 「俺なんかおまえの足元にもおよばない」 だとか、必ずしも相手の下から入っていくわけだ。 「おまえ弱い」 とかいう奴はそりゃ、本当にすごいんだろうけど またはただの気を遣わないやつだろう。 哲学的な考えはよそう、 恋は哲学じゃ紐解けない。 それは感情学というもので解くものだ。 さ、寝るかな・・・ 戻る